MVPとシアトルとWindows Phone (2)

WP_20151101_07_35_54_Rich今年も年末に突入しました。この記事は「Windows Phone / Windows 10 Mobile Advent Calendar 2015」の4日目の記事の本編です。(前編はこちら)

MVP Global Summitへ

WP_20151101_12_24_33_Richそんなわけで、11月第一週は、MVP Global Summitに参加すべく、米国ワシントン州・シアトル・レドモンドへと行ってきました。国外に出るのは初めてなので、色々準備が必要だったのですが、特にパスポートの受領とスーツケースの新調が大きかったです。スーツケースは以前に長期出張の時に持っていっていたものがあったのですがすっかり忘れていて、どのみちもう重いのも辛いので、軽いやつを買いました。大きさは中ぐらい?何かお土産が出来た時に入るぐらいの大きさってことで考えました。

飛行機は成田からシアトルまでのデルタ航空便でした。搭乗時間は9時間。搭乗時間が午後3時ぐらいですが、シアトルに着くと朝だそうです。機内でどんな暇つぶししようかと思い、ノートPCとか手荷物にしたのですが、とにかく乗ったらすぐに寝ないとヤヴァイ事が判明し、さっさと寝ることに。まあ、そんなに簡単に寝れる訳ないんですが…

WP_20151101_13_52_17_Richそんなこんなでシアトルに到着。周りはみんなネイティブで何言ってるか分からない… 何か乗客が流れるままに地下鉄のようなシアトル空港内の移動システムに乗り、無事に外に出てきました。ここからはツアーバスでシアトルのダウンタウンに移動して、しばし見物など。MVPのサミットセッションは翌日からなのです(前編で紹介した通り、Global Summitは全部NDAなので、残念ながらこの記事では何も紹介できません…)。

シアトルの気候は写真の通り、いつも曇り時々小雨、のような、煮え切らない天気です。なのですが、私はすごく過ごしやすく気持ちよさを感じました。気温は日本と同じぐらい。この季節だと少し肌寒い感じです。が、湿気が低いんでしょうか?それとも(名古屋に比べて)空気が良いのか、ホント快適に感じました。帰って来てからもいつも思い出すのは、この空気感ですね。ちょっと恋しいです。

WP_20151101_12_31_42_Richシアトルのダウンタウンには、有名な「スターバックス一号店」があります。見ての通り、お客さんでごった返していて、とても入れる感じではなかったのが残念です(しかもまだ現地に着いたばかりで、英語に圧倒されてて何もできなかった)。

ダウンタウンの探索はあまり時間もなく、恐る恐る徘徊してたこともあって、色々なところを見て回れなかった… ちょっと良い雰囲気の店もあったりして、シアトルに観光に行くというのは珍しいのかもしれないけど、良い所だなと思いました。


現地でプリペイドSIMを調達して使えるようにするまで

ところで、機内で(というより出発前から)心配だったことの一つが、現地で通信の確保をどうするのか、でした。参加者に話を聞いてみると:

  • 国内キャリアの完全ローミング契約:ソフトバンクに何か良い契約があるらしいです。が、うちはIIJMioなので関係ない。
  • 旅行者向けのWiFiルーターレンタル:国内に居る時に(場合によっては空港で)契約してすぐに使える。日本語が通じるうちに解決可能なので良いかも。
  • 現地でプリペイドSIMを買う:チャレンジャー

やりましたよ、チャレンジャー (;´Д`)
折角Lumia持ってるし、これはやっておかないと。それに自分で試さないと別の国の文化などモノに出来ないぃぃっっ! とか、勝手に盛り上がってました。しかし、一体どこでSIMが買えるのか、それもプリペイドSIMで、しかもLumiaに適合しなければならない。

Lumiaの仕様はここで確認できます。 例えばLumia 1520のSpecification/Cellular connectivityを見ると、

  • WCDMA network: Band 1 (2100 MHz), Band 2 (1900 MHz), Band 5 (850 MHz), Band 8 (900 MHz)
  • LTE FDD network: Band 1 (2100 MHz), Band 3 (1800 MHz), Band 7 (2600 MHz)

と書いてあります。私が知っている米国のモバイル通信業者は、AT&T・Verizon・T-Mobileぐらい。これらの事業者が対応するBandが、上記に当てはまる必要があります。とりあえずどこかでSIMを確保しなければと思って行ったのが、スーパーマーケット(?)のTARGET。しかし、ここのスマートフォンコーナーで店員捕まえて「Prepaid SIM」を連呼したら、どうも扱っていない様子。ヤヴァイ、ヤヴァイぞと思って隣の家電量販店(?)のFry’sに行ったら、ありましたよSIMが。WP_20151203_21_49_21_Pro_LI

「AT&T Prepaid SIM」の名目に、これ以外にもT-Mobileがあった気がするけど、これしかなかろう的な感じで。値段は$10でお安い。どうせ足りなかったらチャージすればいいんだし(出来るかどうかの自信はなかったが)。店の中で写真を撮ったらヤヴァイんじゃないかとか思って取らなかったのですが、これがぶら下がってる陳列棚からどうしてもこのパッケージを外せなくて、誰も見ていないかオロオロと確認しつつ、無理やり引きちぎってダッシュでレジに持って行ったのは内緒です。

WP_20151203_22_39_37_Pro_LIAT&Tだと、HSPAのband5とGSMが行けます。LTEだとかすらない。実はこれ以外にも、NEC Aterm MR04LNも準備してきました。こっちも同じくHSPAのband5とGSMが行けます。残念ながらLTEは合いませんが、とにかくメッセンジャーだけでも開通すれば、安心感がかなり違うので良しとします。それに、シアトルにはWiFiのフリースポットが沢山あります。ちょっと困っても、どこの店のスポットか分からないのですが、無料で接続できるのです(セキュリティ的に危険なのは承知の上)。だから、あくまで担保と言う事で。

AT&TのSIMは買ってみて改めて分かったことですが、契約をフレキシブルに後から決めることが出来ます。プリペイド契約の他に、一般的な月極の契約も可能で、SIMの「アクティベート」時に決める感じです。しかし、このアクティベートが問題で、電話モードにした後で特定の番号を入力し、「ZIP code」を入力します。これつまり「郵便番号」の事なんですが、当然米国在住じゃないので、ZIP codeなんてあるわけがない…

で、まだ開通していないSIMで電話番号入力させて開通させるというのも、認証とかのプロトコルってどうなってるのかなーと技術者らしい事を考えつつも、「そうだ、タブレットだとこうは行かないはずだから、別の手段があるかもしれない」と考え直し、for Tabletsという冊子を読んでみると、ありましたよやっぱり、Webでの契約方法が。

つまり、流れとして、フリーWiFiスポットとかで接続を確保して、AT&Tのサイトに行ってWebで契約すれば、ZIP code必要ないかも?

が、もっと甘かった。Webでの契約ではクレジットカードが必要なんですが、そこにはZIP codeどころか住所から入力する欄があり、しかも米国前提で州から入力するフォーム…

こりゃいよいよヤヴァイな。通信経路が確保できないと、ちょっと冒険的に街を徘徊することも出来ないかも知れない。と暗雲立ち込めてきたのですが、もう住所適当にホテルとかで入れようかどうせカードと一致してないとNGだろうけど何でPayPalに対応してないんだブツブツ… とか何とか言いながらトライしてたら、

通ってしまいました (;´Д`) 開通したスクリーンショット撮っておけば良かったなぁ。

WP_20151203_23_38_19_Pro_LIしかし住所やらZIP codeの情報は何に使ってるんだか。と言う事は初めからLumiaでZIP codeをタイプしてたら、電話も含めて使えるようになっていたのかもしれない(タブレット契約だと音声通話は出来ない)。何はともあれ、これで少しは探索めいたこともできなくもないかという事に。通信の重要性を改めて感じました。

なお、契約は$30のプランにしておきました。Auto renewをオフっておいたので、30日経過後は自動的に終了ってことで、プリペイド相当になります。ここらへんも非常にフレキシブルで進んでるなーと思います。


Microsoft Official StoreとPhone

WP_20151101_15_57_20_RichシアトルのHyatt bellvueがホテルなんですが、そのすぐそばに「Microsoft Store」があります。

ここはおひざ元らしく、発売されたばかりのSurface BookやBand2の在庫がありました。Band2は買うつもりだったのですが、残念ながら欲しいMサイズは売り切れのため、入手する事かなわず。Bookにも惹かれましたが、さすがに$3000近くの買い物をサクッとやる勇気はなく…(30万超えると損金計上出来ないというのが大きい)

このときのJapan MVPによるBook威力購買事件 (;´Д`) はこっちにまとまっているのでどうぞ。

WP_20151101_15_52_16_Richさてさて、ずらりと並んだWindows Phone。この反対側にもサードパーティ製Windows Phoneがズラリと並ぶ光景。日本では見られない景色です。この中にとあるLumiaがありました。

WP_20151203_23_23_13_Proそれがこの「Lumia 640 LTE」です。色々いっぱいっぱいで忘れてたんですが、今箱見たら$79って書いてありましたが、なんか「クソ安い」感じだったんです。togetterでもまとめ買いしている人が居たようですが、これ本当に安い。何しろContract(期間が指定される契約)ではないので、プリペイドとして使うことも出来るのにこの値段。もちろんSIMロックされていますが…

(写真手前のテーブルには「Unlocked phones」と書かれていますが、これがSIMロックなしです。もちろん高いです)

買ってすぐに使い始めたんですが、液晶の視野角はあまり広くないものの、色の具合は1520を超えているかもしれない。艶やかな感じで良いです。タッチの反応も1520ほどではありませんが、MADOSMAを超えてる気がします。エントリーモデルなのに高級感を醸し出しているのが良いです。当然ですが、AT&TのSIMが付いていたので、最初に買ったSIMは不要な感じに。まぁこうなる事が分かってたら買わないわけで、こればっかりは仕方がない。

勢いで買ってしまった感があったんですが、非常に満足感が高かった。勿論、その日のうちにWindows 10 Mobile Insider Previewに更新。ちなみにSIMロックですが、6か月経つとAT&Tのサイトでアンロックできるようになるらしいです(すぐにアンロック出来るのかと勘違いしてトライしたけど、流石にダメだった)。ほかの方法として、某SIMロック解除サイトを使うと、$15ぐらいでアンロック出来ることも判明。参考までに。


まとめ

MVP Global Summitに参加するのが主題だったんですが、初の海外旅行・シアトル良いところ・サミットセッションももちろん、偶然入手したWindows Phoneや現地SIM調達など、ものすごく盛り沢山の旅行で本当に良かったです。次回MVPを受賞しているかどうかはわかりませんが、また行ってみたいなぁと思っています。

次のカレンダーはアヤノフさんです、よろしく!