表題のとおり、2015.04期のMicrosoft Most Valuable Professionalを受賞しました。コミュニティでは様々な方に応援して頂いてありがとうございました!
MVPには受賞ジャンルがあり、私は「.NET」というカテゴリーで受賞しました(まだ、MVPの公式サイトからは検索できないようです)。
MVPのあれこれ
MVPは自薦で申し込みました。申し込み自体は去年の10月もしたのですが、落選 (;´Д`) ただ、引き続き活動の様子を見たいので、改めて申し込んで欲しいと書かれていたので、ヌケヌケと再応募して受賞、という流れです。
MVPの事を考え始めたのは去年の頭ぐらいからですが、周到に狙ったわけではありません。そもそも、MVPの受賞可否は非公開なので、どのような経緯で落選・受賞したのかは、最後まで分かりません。ただ、現在MVPとして活躍されている方のお話を聞く感じでは、ブログの情報発信よりもコミュニティ活動は重視される「らしい」と言う事を聞いていました。
10月と言えば、CenterCLRが発足ホカホカで、勉強会もまだ開いていなかったので、10月に応募しても落選するだろうなぁとは思っていました。
MVPへの自薦を考えている方は、年間4回募集があり、結果は次回の申し込み期間の直前に連絡がある事は覚えておきましょう。つまり、受賞するとしても結構長いスパンで時間がかかります。また、過去1年間のコミュニティ活動をまとめる必要があります(定型フォームがあるので、そこに記入します)。
MVPを受賞すると、様々な特典があるようです。何しろまだ受賞したてで詳細は良く判りませんが、分かり易い部分では、MSDN Ultimate Subscriptionのライセンスが付与されます(MVPの認定期間は1年間なので、ライセンスも1年間です)。他にもConnectの優先アクセスや、MVPメンバーだけのイベントへの参加権があるようです(NDA契約があるので、何かネタ情報を聞いてもバラせない、という制約はあります)。
個人的には、MSDNはCommunity Championshipでライセンスを貰っているし、会社でも使うので、それ以外の特典に期待しています。特に、MVP向けのイベントには都合が付けば参加したいです。
マイルストーンに「なった」
MVPの受賞は、それほど期待していたわけではありませんでした(期日が迫ってきたらそれなりに結果が気になりましたが)。実際、受賞したらしたで、嬉しいかな、ぐらいで考えていました。
しかし、実際に受賞してみて、突然、受賞したことがマイルストーンになった感が出てきました。
# それは「マイルストーン」じゃないというツッコミが飛んで来そうだw
コミュニティ活動を行うまでは、私の技術の視野はとても限定的でした。国内においても、技術にこれだけ熱意を持って取り組んでいる人が沢山いるという事実を殆ど知らず、自分の周りには皆無で諦めのような心境で、本を執筆したり大手サイトで記事を書くような人は、どこか遠い国の人達のように思えていました。
そういう自分だけの世界では、身に着けた技術を客観的に考える土壌は無く、果たして良いのか悪いのかもわからず、しかも業務でその技術を有効活用出来ていないと、自身に何の価値も見いだせないという、とっても辛い世界で悶々とするしかありませんでした。
今考えると、そういうフラストレーションは、MCPを次々と脈絡もなく取ってみるという行動に出ていたと思います(普通は、計画的にMCPを取得して上位MCP認定を狙うものです。お金もったいないww)。
で、色々あって、自分の会社を立ち上げてしばらくした頃、「どうもMSはWindows Azureに力を入れているらしい。自社でサービスを立ち上げるとしたら、こういう技術も吸収しておく必要があるだろう」、と考え、時間も割と自由に取れたので「セミナー」に参加してみるかと思いました。
一つ目のセミナーはマイクロソフト名古屋支部で行われましたが、Azureの概要に触れたぐらいで、もっと「濃い」話が聞けたら良いのに、というのが感想でした。それで、他にもセミナーが無いかと探したのです。中部圏でのセミナーは選択肢も限られてくるのですが、「Bar Windows Azure」とか言う「セミナー」があるらしい、と言うのを、どこからか見つけてきました。
ATND: Bar Windows Azure in Nagoya
今、上のATNDページを見てみても、ちゃんと「piano bar CLUB ADRIANA」と書いてあるわけですよ。まさか、本当に酒場的バーでこういうイベントをやるとは、鎖国人間には全く想像出来ていなかったのです。セミナーですよ、セミナー。だから、当日、店の前で「本当にここでやるのか?!」とウロウロした記憶がありますw
そして、その時のセッションの内容も衝撃的でした。「何でもかんでもブラウザベースはおかしいだろう」と思ってた口なので、「SignalRって何だよ?!」とか。更にさらっと高いレベルの解説が飛び交ってるこのバーの状況が理解できない… 結構ボー然としてました。
「こ、これは、この人たちは、一体何者なのか? ここは本当に自分の知っているITの世界なのか?!」 と。
# 今見たら全員MVPですね… 無知もイイ所です。感謝してます
コミュニティ活動なるものを知った後は、次々と参加するようになりました。が、早々に登壇する機会を頂いて(いきなり「その話、LTしませんか?」だったので、正直、かなりビビってましたが)、自分で技術を整理して発表する、という事を繰り返して、ようやく思い出しました。
IT技術とは、閉鎖的で鬱屈した、決まった作業を淡々とこなすような作業的なものではなく、クリエイティブな取り組みなんだと。ここに至るまでの20年近く、楽しくおもしろかったはずのコンピューター技術が、取るに足らない社会の量産的ネジとして刻み込まれた「何か」から脱しなければ、自分は本当にダメになってしまう、と。
それから今に至るのですが、MVP受賞の審査内容は分かりませんが、受賞したことでこういった経緯を思い出して、改めてこれは「マイルストーンだったんだ」なぁと感慨深く感じたのです。
これからどうするか
変わらず、です。MVPの受賞は結果的に自分にとってのマイルストーンだったのですが、どちらにしてもこれまでのペースを基本に、コミュニティ活動を長く続けていきたいと思います。
MVPの受賞カテゴリは.NETなのですが、引き続き注力したい分野です。.NET Coreがオープンソースとなり、大きな変化がありました。今後どうなっていくのか、とても楽しみです。
また、個人的にはもう一つの大きな柱として、認定スクラムマスターを取得した事があります。スクラムは実践する事が重要なのですが、この点では全くと言って良いほど実践できていないのが辛い所です。スクラムの実践・アジャイルな活動は、人間的な仕事の在り方、人間的な成長に繋がると思っているので、何とかそこにリーチして実践したい・共有したいなぁと思っています。
これからも応援、よろしくお願いします!